ブックタイトルしろありNo.162

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概要

しろありNo.162

Termi te Journal 2014.7 No.162 15報 文Reports予防駆除剤ガントナーR20ECの防蟻防腐防カビ効果について住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社 安芸 誠悦, 雨田 朋子, 川畑 朝子, 前西 馨有効成分(含有量)クロチアニジン(1.5%), ヘキサコナゾール(6%)3-ヨード- 2-プロピニルブチルカーバメート(IPBC 2%)製剤(外観)乳剤 (淡黄色透明液体)使用方法① 処理液調製:よく攪拌しながら水で20倍に希釈して処理液とする。② 吹付けまたは塗布処理:300mL/㎡穿孔注入処理      :適量安全性急性経口毒性ラットLD50 ♀300 ? 2000mg/kg急性経皮毒性ラットLD50 ♂♀> 2000mg/kg皮膚刺激性ウサギ刺激性なし眼刺激性ウサギ中程度の刺激性あり急性吸入毒性ラット♂♀> 5.6mg/L魚毒性コイLD50( 96hr) 43.7mg/L消防法分類非危険物試験体試料処理量(g/㎡)死虫率(%) 質量減少率(%) 備考平均最小-最大平均最小-最大処理試験体113 100 100-100 0 0-1 9日目に全個体死亡無処理試験体- 30 25-33 34 30-42 -表1 ガントナーR20ECの商品概要表2 ガントナーR20ECの室内防蟻試験結果1. はじめに ガントナーR20ECは, 木部表面処理用予防駆除剤として平成26年3月に公益社団法人日本しろあり対策協会と公益社団法人日本木材保存協会で認定登録された。本剤の概要については表1に示す通りであるが, 防蟻成分にネオニコチノイド系化合物であるクロチアニジン, 防腐成分にトリアゾール系化合物であるヘキサコナゾールおよび防腐防カビ成分にヨウ素系化合物である3-ヨード- 2-プロピニルブチルカーバメート(IPBC)を配合することから, 本剤は優れた防蟻効果や防腐効果はもちろんのこと, 防カビ効果も期待できる。本稿では, 本剤の公的な試験方法による防蟻効果と防腐効果および自社試験による防カビ効果と防蟻効果(蟻道構築を防止する効果や薬剤伝播効果)について紹介する。本稿の内容が長期優良住宅への木材保存材料の選定の参考になれば幸甚である。2. ガントナーR20ECの商品概要 本剤の概要を表1に示す。3. 公的試験におけるガントナーR20ECの防蟻防腐効果3.1 室内における防蟻効果 日本工業規格収載の室内防蟻試験の試験方法により本剤を評価したので, その概要を以下に示す。① 供試薬剤:ガントナーR20ECの20倍希釈液  ② 試験方法:日本工業規格 JIS K-1571(2010) 「木材保存剤-性能基準及びその試験方法」, 5.3「 防蟻試験」, 5.3.1 「室内試験」, 5.3.1.2 「表面処理用」に準拠した。