ブックタイトルしろありNo.162

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概要

しろありNo.162

Termi te Journal 2014.7 No.162 17写真3 防腐試験(オオウズラタケ)に供した処理試験体写真5 防腐試験(オオウズラタケ)に供した無処理試験体写真4 防腐試験(カワラタケ)に供した処理試験体写真6 防腐試験(カワラタケ)に供した無処理試験体3. 自社試験によるガントナーR20ECの各種評価3.1 防カビ効果 日本工業規格JIS Z2911:2010かび抵抗性試験方法を参考に試験方法を改変して実施したので, その概要を以下に示す。① 供試薬剤:ガントナーR20ECの20倍希釈液② 試験方法:薬剤処理したスギ木材片を40℃4週間まで保存したものを処理試験体とした。この処理試験体をプラスチック容器内に静置した。この方法を以下「乾式法」(写真7)という。この乾式法よりもカビを生育しやすくするため, ポテトデキストロース寒天(PDA)培地の上に置いた格子状のネット部分に処理試験体を置く方法でも実施した。この方法を以下「湿式法」(写真8)という。これらの処理試験体に5種類のカビ(Aspergillus niger, Penicilliumcitrinum , Rhizopus oryzae , Cladosporiumcladosporioides , Chaetominum globosum)の胞子混合液を均一に塗布した。これらの処理試験体を容器ごと26±2℃で4週間静置し, 処理試験体上のカビの生育程度を観察した。尚, 無処理試験体についても同様の方法で試験を実施した。③ 性能評価基準:試験体の表面に生じた菌糸の発育状態を以下の表6の基準に従って判定した。判定値が1以下であれば, 防カビ効果ありと判定した。④ 試験結果:乾式法による試験結果を表7及び写真9, 10に, 湿式法による試験結果を表8及び写真11, 12に示す。乾式法, 湿式法ともに無処理試験体では2の判定値であったが, 処理試験体では0の判定値であった。このことから, 本剤は優れた防カビ効果を有することが認められた。試験体供試菌名試料処理量(g/㎡)質量減少率(%)平均標準偏差処理試験体オオウズラタケ106 0 1カワラタケ109 1 1無処理試験体オオウズラタケ- 38 4カワラタケ- 17 3表5 ガントナーR20ECの防腐性能試験結果