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概要

しろありNo.163

Termi te Journal 2015.1 No.163 45研究発表Presentations at the research Meeting1.はじめに 当社は昭和7年創業以来「シロアリ防除」に特化して事業を推進してきた。現在, ハウスメーカーや地元工務店から年間約3000 件近くの受注を頂き, 経営基盤を支えているが, 更なる発展の為に自社営業を強化して下請け体質から脱却し, 収益率向上を目指す必要がある。また, 顧客から安心・信頼をしていただく為に技術力・診断力を向上させ, 既存顧客をターゲットにして既築部門の営業を強化する必要がある。その為には営業体制を「個人→組織営業」に見直して自社営業を強力に推進する必要がある。現在のシロアリ防除業務の内, 予防業務は約80%の売上に対し, 駆除業務は20%となっている。住宅の構造は年々改善され, 従来の一般木造に比べてシロアリ被害に遭いづらい構造になっているが, この売上構成と昨今の住宅事情から鑑みると, 今後駆除業務部門が爆発的に飛躍することは難しいと考える。しかし, 予防業務に関しては, 佐賀県内には約21 万戸の一戸建住宅があり, 現在の当社の予防業務実績に対して, 市場としては膨大にある為, この分野に対してのアプローチが非常に重要であると考える。また, シロアリの防除作業は通常, 保証期間を5年間と設定しており, 保証満了と共に, 再度防除作業を行うことで保証期間を延長していく仕組みとなっている。そのため, 施工後のリピーターが非常に重要になっているが, 現状として予防業務の中の既築部門の施工実績は, ほぼ横ばいの状況である。また, 毎年同程度の新築施工件数に対して, リピートに繋がっている件数はわずかで, 営業面を中心に課題が山積している状況であると考える。 弊社では先の現状を鑑み, 顧客満足度や技術力,サービス力の向上を目指して以下の計画を策定し, 設備投資に対しての補助制度を活用した。尚, 今回活用した補助制度は, 平成25 年度補正「中層企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」であり, 中小企業庁より公募されていた制度である。2.事業計画名 先進の調査機材とエキスパートシステムを活用した革新的業務体制の構築3.事業計画の概要 リアルタイムで顧客に床下状況を見せながら診断できる「床下診断ロボット」や「超音波探知装置」, 集合住宅など周辺施工用の「地中探査機」の導入で施工作業の効率化・精度向上を図るとともに, 専門知識を登録したシロアリ工事知識データベースを活用した「江崎しろありエキスパートシステム+見積, 販売, 顧客管理システム」を構築し, 顧客の安心と信頼を勝ち取る。4.事業内容(1)既築予防施工件数の増加 (ア)既築再施工物件の増加 (イ)新築から既築部門への再施工率の向上 (ウ)新規既築物件数の増加 (エ)既築の共同住宅の施工件数増加(2)点検業務の確立・強化(3)施工物件の管理体制強化(4)事業目的を達成するための設備の活用 ① 床下点検ロボットの導入 ② 壁内点検器具の導入 ③ 地中探査機の導入 ④ ハンディタイプのサーモグラフィカメラの導入 ⑤ 屋根検査用カメラの導入 ⑥  江崎しろありエキスパートシステム(仮称)の導入 それぞれの詳細は次の通りとなる。補助制度を活用した新しい業務体制の構築について株式会社 江崎しろあり 江? 正徳