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概要

しろありNo.163

50 T e r m i t e J o u r n a l 2 0 1 5 . 1 N o . 1 6 3④ 家具(テーブル)を解体中に女王蟻を発見する事ができた(写真5)。また食害されている材木をたたいてもヤマトシロアリやイエシロアリのような空洞音がしない事がわかった。糞をみつけてそこから糞の排出口がある部材に食害があることを確認する事が重要である。⑤ 食害がある部材にはアリの通り道(坑道)があるのでそこに達するようにドリルで薬剤注入用の穴を開ける。坑道にドリルのキリ先端が達した感触を体験することができた(写真6)。⑥ ドリルのキリが長い坑道に達していれば薬液がズルズルという音を発して全体に行き渡る。途中で薬液が漏れるような穴がある場合は木栓を打ち込んで漏れを塞ぎ薬液が全体に回る様にする。短い坑道の場合は薬液が入っていかないのでその場合の注入音についても確認した(写真7)。⑦ 粉剤をパッファーで注入する方法についても体験できた。泡材や液体の薬剤は室内を汚すことになるが粉剤の場合はそれがないところが利点である。⑧ コーキング材状の薬剤は殺虫成分が蒸散しやすく,長く蒸散し続ける製剤方法なので今後新しい駆除写真5 家具の解体作業中に発見した女王アリ 方法となる可能性があるとわかった。(写真8)写真6 食害のある部材にドリルで穿孔する様子写真7 泡状の薬剤を注入する様子写真8 コーキング状の薬剤を注入する様子