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概要

しろありNo.164

18 Termite Journal 2015.7 No.164 劣化ポイント=(シロアリD+木材腐朽D)×3+(シロアリC+木材腐朽C+木材食害害虫D)×2+木材食害害虫C×1.5+(シロアリB+木材腐朽B+木材食害害虫B+カビ, 汚染D+カビ, 汚染C+カビ, 汚染B+その他D)×1+その他C×0.5+その他B×0   ……(式1) 平均劣化ポイント(DP)=劣化ポイント/(劣化ポイント算出に用いた部位数-その他B)                 ……(式2)なお, 上式で「シロアリD」などの表記はシロアリにより劣化を受けた部材の個数のように劣化要因ごとの劣化箇所数を表している。表7 劣化ポイント算出のための重み係数劣化の程度劣化要因D C Bシロアリ-3 -2 -1木材腐朽-3 -2 -1木材食害害虫-2 -1.5 -1カビ, 汚染-1 -1 -1その他-1 -0.5 -0分析対象となった104件の文化財建造物における2361箇所の劣化部位の劣化の程度を示す平均劣化ポイントDPは最大で2.75, 最小で0.50, 中央値1.14, 平均1.29±0.42となった。当然ながら重み係数の与え方によってDPは違った値となる。重み係数の妥当性については今後の検討課題である。3.4 建設地区分と劣化要因について (公社)日本しろあり対策協会新築及び既築の建築物しろあり予防処理標準仕様書における建設地区分毎に算出した平均劣化ポイントDPは表8に示すようになった。これによると建設地区分がⅠ→Ⅲのように北に行くほどDPが大きくなる傾向が認められた。表8 建設地区分別平均劣化ポイントDP種別劣化部位数DP DP最大値DP最小値DP中央値Ⅰ種地域1479 1.24 2.75 0.90 1.11Ⅱ種地域521 1.33 2.26 1.00 1.18Ⅲ種地域361 1.44 2.27 0.56 1.28全体2361 1.29 2.75 0.56 1.17 次に, 建設地区分別の劣化要因を図13から図15に示す。図13 建設地区分Ⅰ種地域における劣化要因図14 建設地区分Ⅱ種地域における劣化要因図15 建設地区分Ⅲ種地域における劣化要因シロアリ33%木材腐朽23%木材食害害虫26%カビ、汚染9%その他9%シロアリ27%木材腐朽32%木材食害害虫16%カビ、汚染13%その他12%シロアリ24%木材腐朽33%木材食害害虫26%カビ、汚染11%その他6%