しろありNo.165
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20Termite Journal 2016.1 No.165 新防蟻材料, ビニルは表面傷の有無に関わらず食害は確認されなかったが, ナイロンは, 表面傷の有るものが5本中3本に食害が確認された。 ナイロンであっても食害に晒される可能性があることがわかった。 食害状況を確認後, 元の場所に戻し, 試料上部の餌木は新しい餌木と変更し, 試料下部の餌木はシロアリの退避を防ぐためそのままとした(写真6~7)。 最後に元のとおりに土を被せた。2.2 屋内試験 屋外試験と同様, 京都大学生存圏研究所 吉村剛教授のご協力を得て, 京都大学生存圏研究所内のイエシロアリ室内人工飼育コロニーにて行った(2014.5~2014.9 4ヶ月)。1)試験試料 ケーブルは一般ユーザー(官公庁等)によく使用されているEM(エコ)ケーブル(燃焼・廃棄時に有害物質の発生がない環境にやさしいケーブル)とし, 試料表面の材質は, 新防蟻材料, ポリエチレン(現行品)とした。 ケーブルの試験体の大きさは外径10mmφ, 長さ250mmとし, フィールド試験と同様, 金やすりで表面に模擬傷をつけた「表面傷有り」のものと「表面傷無し」3)確認結果 ケーブル表面の土, 汚れを取り除き, 食害状況を確認した。結果を写真3~5, 表1に示す。写真3 ナイロンの食害写真(その1)写真4 ナイロンの食害写真(その2)写真5 ナイロンの食害写真(その3)写真6 作業状況(確認後、元に戻す)写真7 埋め戻し前(餌木を取り替える)表1 確認結果(10ヶ月後)表面傷新防蟻材料ナイロン12ビニル無0/50/50/5有0/53/50/5

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