しろありNo.167
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66Termite Journal 2017.1 No.1674)試験木材別質量減少率(食害率) 設置前の試験木材重量と, 撤去乾燥後の試験木材重量から, 各試験木材の質量減少率を求めた。 無処理の蒸煮木材とホウ酸塩で表面処理した蒸煮木材の質量減少率を表3に示す。無処理の蒸煮木材の平均質量減少率は65.5%, ホウ酸塩で表面処理した蒸煮木材の平均質量減少率は53.4%であった。表3 試験木材別質量減少率試験木材名称グループAグループBグループC平均質量減少率ホウ酸塩表面処理蒸煮木材39.1%55.3%65.7%53.4%無処理蒸煮木材63.1%68.1%65.2%65.5%4. まとめ JIS K1571の表面処理試料処理量110g/㎡に準じ, ホウ酸塩溶液(八ホウ酸二ナトリウム水和物(DOT)15%溶液)で表面処理した蒸煮木材3試験体について, イエシロアリ営巣を用い, 食害試験を行った。3試験体の平均試料処理量は, 116.7g/㎡で, 有効成分(八ホウ酸二ナトリウム水和物)平均薬剤処理量は, 17.5g/㎡であった。 ホウ酸塩で表面処理した蒸煮木材は, JIS K1571に準じた薬剤処理量にもかかわらず, イエシロアリの集団により, 1日目から薬剤処理面を穿孔食害され, 木材内部まで加害された。10日間の平均質量減少率は, 53.4%で, 無処理の蒸煮木材の平均質量減少率65.5%とほぼ同じ水準であった。この結果は, 木材をホウ酸塩で表面処理しても, イエシロアリの加害を防止することは難しい事を示唆している。沖縄, 九州などイエシロアリの生息が多い地域では, 木材をホウ酸塩で表面処理してもイエシロアリに加害される恐れがあり, 防蟻効力が確認された他の認定薬剤を選択使用することが望まれる。引用文献1) 廣瀬博宣 (2016):イエシロアリ飼育営巣を用いた木材処理剤防蟻試験報告,しろあり,166,47-55.

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