しろありNo.174
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Phylogeny of the Subfamily Rhinotermitinae (Blattodea: Rhinotermitidae) Based on Mitochondrial COII and 16SrRNA SequencesYunling Keら4名(Guangdong Institute of Applied Biological Resources, China) ゴキブリ目(Blattodea)の系統関係の研究において, ミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae)は単系統ではないことが示されているが, ミゾガシラリロアリ科内のサブファミリーや属については混乱しており, 兵蟻の形態学的特徴によるRhinotermitinaeサブファミリーは疑問視されている。ミゾガシラシロアリ科の4つのサブファミリーに属する種を選び, ミトコンドリアCOIIと16SrRNA遺伝子のDNA配列を用いて, ミゾガシラシロアリ科とシロアリ科(termitidae)のふたつのファミリーの間とファミリー内の遺伝的距離を解析し, 最尤法とベイズ法をもちいて分子系統樹を再構築した。その結果, Rhinotermitinaeと他の3つのサブファミリーとの間の遺伝的距離は, 3つのサブファミリーとシロアリ科のサブファミリーとの間の遺伝的距離よりも大きかった。16SrRNA遺伝子を用いて再構築した系統樹では, Rhinotermitinaeの4つの属は単系統を構成し, それは, シロアリ科とミゾガシラリロアリ科の他の3つのサブファミリーを含むクレードの姉妹群であった。COII遺伝子に基づく最尤法による系統樹とベイズ法による系統樹では, ミゾガシラシロアリ科のサブファミリー間の関係に違いが生じた。最尤法による系統樹ではRhinotermitinaeは, CoptotermitinaeやHeterotermitinaeやTermitidaeを含むクレードの姉妹群であるProrhinotermitinaeの単系統によって構成されていたが, ベイズ法ではRhinotermitinaeは他の3つのサブファミリーとともにひとつのクレードに入っていた。COIIと16SrRNAを合わせた解析では, COIIを用いた最尤法での系統関係として使われている。デバイスには劣化を防ぐ特別な材料を用いているので, 高湿度や酸性環境での劣化が鈍化する。非接触でワイヤーのない構造をしている電子構造物で, 水環境に対しても完全防水である。野外試験では, シロアリの検出正確度は97%で, DEMINLを用いた装置の正確性と耐久性が示されている。と同じ結果を示した。Rhinotermitinaeの兵蟻の形態的特徴はまだ十分な検討が必要であるが, Rhinotermitinaeとミゾガシラシロアリ科の他のサブファミリーの関係は, 近年の分類学で示されているほど近くはないと思われた。Rhinoterminaeは, 別に分けるか, または, サブファミリーではなくファミリーとして独立させるべきではないかと考えられた。2929[P22] シロアリ兵蟻の分化に関する分子メカニズムMolecular Mechanism of Soldier Differentiation in the Formosan Subterranean Termite He Duら5名(Guangdong Institute of Applied Biological Resources, China) シロアリはホルモンや分子機構によって調整される明確な表現型多型がある。職蟻は兵蟻に分化するにあたって2回脱皮する(職蟻−前兵蟻−兵蟻)。メトプレンのような幼若ホルモン類縁体は職蟻を前兵蟻に分化させる。しかし, Coptotermes formosanusにおける, 職蟻−前兵蟻への文化の分子メカニズムはよくわかっていない。そこで本研究では, メトプレン処理したフィルター紙を食べさせてから4日間の職蟻のトランスクリプトーム解析を行った。コントロールとしてアセトン処理したフィルター紙を食べさせた職蟻を用いた。C. formosanusのトランスクリプトームはde novoアセンブルで行い, メトプレン処理群とコントロール群で特徴的に発現した部分を比較した。得られた特徴的な遺伝子はKEGGを用いてパスウエイ解析を行い, Gene Ontologyとして, テトラピロール結合, 酸化還元酵素活性, および金属イオン結合の3つだけが抽出された。幼若ホルモンの合成は, まず初めに活発になるパスウェイであった。炭水化物, アミノ酸, 脂質の代謝経路も活発になった。これらの3つのパスウェイは, 前兵蟻の体形成に不可欠な脂肪体の発達に関連していると考えられた。これらの結果は, 人工的な全兵蟻への分化において, 幼若ホルモンパスウェイと脂質体の発達に関係するパスウェイの重要性を示している。[P23] 実験室における2つの同所的なReticulitermesHybridization Between the Two Sympatric Termite Reticulitermes Species Under Laboratory Condition Jia Wu ら2名(Huazhong Agricultural University, China)[P21] ミトコンドリアCOIIと16SrRNAに基づく ミゾガシラシロアリ科のサブファミリーRhinotermitinaeの系統学種間のハイブリダイゼーション

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