ブックタイトルしろありNo.157

ページ
14/50

このページは しろありNo.157 の電子ブックに掲載されている14ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

しろありNo.157

( 11 )正し,土壌処理は原則,建物の基礎に囲まれた床下土壌とした(基礎外周処理の廃止)。結果として,建物外周の土壌加圧注入は行われなくなった。⑦ 平成23年7月,井戸水汚染の原因を再度検証するため,過去の資料収集と現地調査を行った。収集した宮崎県衛生環境研究所の年報,宮崎県支所報告書などにより,宮崎県延岡市,串間市の地下水汚染詳細と原因が,30年ぶりに明らかになった。 a.宮崎県では,昭和57年から昭和62年までに,延岡市3箇所,串間市1箇所,計4箇所の白蟻薬剤による地下水汚染が集中発生した。 b.地下水汚染の原因は,従来報告されてきた降雨後の施工判断ミス,白蟻薬剤クロルデンの難分解性などではなく,危険な工法,建物外周の土壌加圧注入により発生した。 c.建物外周の土壌加圧注入工法は,広範囲,長期の地下水汚染を引き起こし,住民に多大な迷惑を掛けた。⑧ 白蟻防除業界として,白蟻薬剤による再度の地下水汚染を発生させてはならない。⑨ 協会および薬剤製造販売業者は,全ての防除施工者へ,建物外周の土壌加圧注入工法の危険性を通知し,同工法が施工されなくなることを期待する。 以上,30年前に発生した白蟻薬剤による宮崎県延岡市,串間市の地下水汚染について報告した。最後に,地下水汚染資料収集に協力戴いた,宮崎県衛生環境研究所 環境科学部 森下敏朗氏,宮崎病害虫防除コンサルタント 児玉純一氏および協会事務局員に感謝申し上げる。出   典昭和57年度宮崎県衛生研究所年報 10)白アリ剤のクロルデンによる地下水および井戸水の汚染昭和62年度宮崎県衛生研究所年報 11)最近のクロルデンによる井戸水汚染事例について平成2年度宮崎県衛生環境研究所年報 クロルデンによる井戸水汚染の追跡調査昭和57年12月13日宮崎県支所?M氏宅のシロアリ工事実施状況調査書?昭和57年12月6日 Y防除士返答書?しろあり防除に伴う薬剤の井戸水への混入について?昭和58年1月5日 Y防除士宛協会発行文書 ?防除施工士登録の取消通知書?(廣瀬産業株式会社)