ブックタイトルしろありNo.157

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概要

しろありNo.157

( 4 )② 延岡市高野町  延岡市西部の山間部③ 串間市宮浦   串間市南部の海岸山際平野部④ 延岡市稲葉崎町 延岡市北西部の丘陵地3.3 汚染の発生状況 汚染家屋1戸の延岡市川島町を除く3箇所共,施工家屋の下流側で井戸水が白濁するなどの異常が発生し,汚染が判明した。最初に下流井戸の汚染が発生しており,施工家屋内井戸への施工ミスによる薬剤流入とは発生状況が異なる。① 延岡市川島町 施工日当日 施工家屋の井戸白く濁り,異臭② 延岡市高野町 施工日当日 施工家屋の下流井戸強い刺激臭③ 串間市宮浦 施工日当日 施工家屋の下流井戸白く濁り異臭④ 延岡市稲葉崎町 施工日当日 施工家屋の下流井戸白く濁り異臭3.4 汚染家屋数と汚染の状況 汚染の家屋数と拡大状況を示す。下流側の家屋1~ 37戸の井戸水が汚染した。汚染は雨などにより,下流側の家に拡大した。施工から5年経過しても汚染は続いた。① 延岡市川島町 汚染家屋数1戸。上水道の整備地区。飲用禁止。家畜の飲用に使用。1年後も井戸水からクロルデン検出(8.92ppb)。1年後和牛の乳からクロルデン検出(二次汚染,13.16ppb)。② 延岡市高野町 汚染家屋数当初4戸。9ヶ月後37戸に拡大。降雨により汚染移動。上水道の未整備地区。飲用禁止。上流に井戸を新設し,集落に配水。7ヶ月後上水道緊急敷設し救済。県議会議員,国会議員の現地調査などもあり,国会で質疑されるなど大きな社会問題となった。クロルデンを含む井戸水を飲用した住民の健康調査も行われた。 施工5年後には,すべての井戸ともWHO のガイドラインである0.3ppb 以下となっていることが確認されたが,以前としてクロルデンが検出された。③ 串間市宮浦 汚染家屋数4戸。上水道の未整備地区。飲用禁止。数ヶ月後施工家屋の上流に井戸新設。④ 延岡市稲葉崎町 汚染家屋数5戸。上水道の整備地区。飲用禁止。 5年経過後も下流井戸水よりクロルデン検出(14.4ppb)。3.5 汚染の拡大状況詳細 宮崎県衛生環境研究所の年報に掲載されている資料から,延岡市高野町と延岡市稲葉崎町の汚染拡大状況を紹介する。① 延岡市高野町の地下水汚染拡大状況 参考資料:宮崎県衛生研究所年報 昭和57年度  10)白アリ剤のクロルデンによる地下水および井戸水の汚染 昭和62年度  11)最近のクロルデンによる井戸水汚染事例について 延岡市高野町の汚染拡大経過を表1に示す。汚染の進行状況と主な採水地点を図2に示す。採水地点のクロルデンの測定値を表2に示す。汚染発生から5年後の,昭和62年までの汚染追跡調査を表3に示す。② 延岡市稲葉崎町の地下水汚染拡大状況 参考資料: 宮崎県衛生研究所年報 昭和62年度  11)最近のクロルデンによる井戸水汚染事例について 宮崎県衛生環境研究所年報 平成2年度  クロルデンによる井戸水汚染の追跡調査 延岡市稲葉崎町の汚染拡大経過を表4に示す。延岡市稲葉崎町の地下水汚染イメージを図3に示す。汚染の進行状況と主な採水地点を図4に示す。採水地点のクロルデンの測定値を表5に示す。汚染発生から5年後の,平成3年までの汚染追跡調査測定値グラフを図5に示す。経過日数汚染状況① 当日夕方30m 下流汚染② 翌日 130m 下流汚染③ 3 日後 11 所帯異臭④ 2 ヶ月後 200m 下流汚染⑤ 9 ヶ月後 37 所帯井戸汚染⑥ 5 年後 井戸水汚染継続表1 延岡市高野町の汚染拡大経過